Restart〜二度目の恋もきみと
私は食器を洗いながら色々と頭でグルグルと考えていると、

「桜良...?」


「桜良っ」


急に自分の名前を呼ぶ声に気付いて
ビクッと肩を震わせた。

顔を上げると、帰宅したばかりの
竜海さんがキッチンカウンター越しに
不思議そうな顔を向けていた。

「あッ、竜海さんっ!!
おかえりなさいっ」

「うん...ただいま」

竜海さんは不可解な面持ちで呟いた。

「食べて帰るって言ってたから
もっと遅くなるのかと思ってました。」

「桜良がいるから、今日の二次会はパスしたよ」

「ハハッ...そうですか...」

無理矢理、笑顔を作ってみたが、竜海さんにはそれが滑稽な表情に映ってしまっていたのだろう。

「桜良、何かあった?」

すぐに悟られてしまった。
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