Restart〜二度目の恋もきみと


「竜海さんっ...?」

竜海さんの真剣な表情に私の
胸は締め付けられるように苦しくなる。

「桜良のこと嫌いになんてなるわけない。」

もう一度、そう言い切る竜海さんに
涙が込み上げそうになり
咄嗟に俯いた。

「今日、ここに来たのは心配だったこともあるけど、桜良に話したいことがあったからなんだ。今更遅いなんて思うかもしれないけど、俺はもう一度桜良とやり直したいと思ってる。」

その言葉に私の瞳から涙が零れ落ちた。

「だから、俺はもう一度、桜良に振り向いてもらえるように頑張ろうと思う。
いくらかっこ悪いと思われようと桜良だけは諦めることができないんだ。」

「竜海さん..っ..」

私だってずっと竜海さんとやり直したいとおもっていた..

言葉にしたくて口を開こうとするが、
涙が邪魔をして
答えることができない。

「うぅっ...グスン」

すると、懸命に涙を拭う私の手を竜海さんは
掴んだ。

「桜良...今でも君を愛してる...
だから、もう一度俺に恋してほしい...」

そして囁くようにそう呟くと
顔を傾けて私の唇にそっとキスをした。

もう一度、恋してほしいと竜海さんは言うけど
私は出会った時からずっと竜海さんに恋している。
その気持ちは離れれば離れるほど強くなる
一方だった。
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