春の花咲く月夜には
私自身、みんなに秘密にしていた後ろめたさはもちろんあるし、なによりも、先生が秘密にしてほしいって言っていたこと。

約束は、秘密は絶対に守らなくては。

先生と、2人だけで交わした約束。

だって、そうじゃないと、この状況は、先生はーーーーー・・・。




私はあの日、それからの記憶はほとんどなかった。

ただ、信じたくない、先生はそんな人じゃない、上坂先生の記憶違いや、伊織の聞き間違いだってこともある・・・そんなことを、何度も思った。

ーーーうん・・・、そうだ。

きっとなにかの間違いだ。

だって元村先生は、絶対そんな人じゃないーーーーー・・・。

私はただ、ひたすらに。

先生は絶対そんなことをしないって、何度も何度も自分を必死に納得させた。









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