きみと3秒見つめ合えたなら
東高は駅よりなだらかな坂を登ったところにある。そこを走って行くのだから、さすがに坂道を登り切ると息が切れて、私はゆっくり教室に向かった。
「...したらいいじゃん、マサト」
「ムリだって」
教室の前まで来て、話し声が聞こえた。
あれ?男子の声だよね。誰かまだ残ってる?ちょっと後にしようかな。
私は男子が得意ではない...
「好きなんだろ?いいじゃん、告っちゃえよ。文化祭の準備だって、お前たちいい感じに見えたけど?」
「いい感じに見えるかー?話したこともないんだけど。一緒に作業するんだけど、ぜんぜんオレのことなんて眼中にない感じ。どこ見ていい感じに見えたんだよー。」
「え?話してないの?ま、オレも話したことないけど。なんか、雰囲気?良さそうに見えた。」
聞こえる声はたぶん、井上匠海くんと早瀬聖斗くん。
え?何その話?
聞いてはいけない話を聞いてしまった気がした。
それでも2人は私がいることなんて知らないから、話を続ける。
イケないと思いつつ、2人の恋愛話が気になってそのまま盗み聞きしてしまった。
「高嶺の花っていうの?結構、かわいいって言ってるやつ多いけど、近寄りがたいっていうか。
相川って、いつも女子同士で楽しそうにしていて、必要以上、男子と絡まないんだよな。
もしかして、ウワサどおり年上のカレシとかいたりすんのかな?」
一瞬、耳を疑った。
え?今、相川って言ったよね?
私?
年上のカレシなんているわけないじゃん。
私が高嶺の花?なわけないじゃん。
と心の中で突っ込みを入れているけど、心臓はバクバクで。
坂道のせい...じゃなくて。
今まで感じたことのないドキドキが体中に走り、何となく、力が入らなくて、その場に座り込みそうになった。
確かに、早瀬くんと目が合ったことは何度かあるけど...
え?本当に私なの?
なんで?私?
男子とは絡まないようにしているんだけど。
「...したらいいじゃん、マサト」
「ムリだって」
教室の前まで来て、話し声が聞こえた。
あれ?男子の声だよね。誰かまだ残ってる?ちょっと後にしようかな。
私は男子が得意ではない...
「好きなんだろ?いいじゃん、告っちゃえよ。文化祭の準備だって、お前たちいい感じに見えたけど?」
「いい感じに見えるかー?話したこともないんだけど。一緒に作業するんだけど、ぜんぜんオレのことなんて眼中にない感じ。どこ見ていい感じに見えたんだよー。」
「え?話してないの?ま、オレも話したことないけど。なんか、雰囲気?良さそうに見えた。」
聞こえる声はたぶん、井上匠海くんと早瀬聖斗くん。
え?何その話?
聞いてはいけない話を聞いてしまった気がした。
それでも2人は私がいることなんて知らないから、話を続ける。
イケないと思いつつ、2人の恋愛話が気になってそのまま盗み聞きしてしまった。
「高嶺の花っていうの?結構、かわいいって言ってるやつ多いけど、近寄りがたいっていうか。
相川って、いつも女子同士で楽しそうにしていて、必要以上、男子と絡まないんだよな。
もしかして、ウワサどおり年上のカレシとかいたりすんのかな?」
一瞬、耳を疑った。
え?今、相川って言ったよね?
私?
年上のカレシなんているわけないじゃん。
私が高嶺の花?なわけないじゃん。
と心の中で突っ込みを入れているけど、心臓はバクバクで。
坂道のせい...じゃなくて。
今まで感じたことのないドキドキが体中に走り、何となく、力が入らなくて、その場に座り込みそうになった。
確かに、早瀬くんと目が合ったことは何度かあるけど...
え?本当に私なの?
なんで?私?
男子とは絡まないようにしているんだけど。