エリートSPはようやく見つけたママと娘をとろ甘溺愛で離さない
 和のほうは耐え切れなかったらしい。

 泣き声をあげるのが聞こえてきた。

 でもそれは悲しい涙ではない。

 だから梓も和臣も止めたりしなかった。

 きっと大丈夫だ、と梓は自分もうっすら浮かんでしまった涙を、指先でそっと拭いながら実感した。

 和は初対面から和臣を『信頼できるひと』と感じたようであるし、今もそうに違いない。

 和臣のことを拒むとか、一緒にいるようになるのは嫌だと言うとか、そういう心配はまったくなかった。

 むしろ、あれほど父親がどこにいて、どうしているのかを気にしていたのだ。

 再会できたことには、手放しで喜ぶに決まっている。

 だから三人できっと上手くやっていける。

 これからの新しい生活も、きっと。

「パパ……これから、ずっと……一緒、なんだよね?」

 やがて和が顔を上げて、和臣を見た。

 涙で汚れてしまった顔を、和臣が愛おしげに目を細め、そっと拭う。

「ああ。ママと和を、今度こそずっと離さない。ずっと一緒だ」

 和のやわらかな頬を大きな手で優しく包み、同じ色の瞳をしっかり見つめて、和臣は言い切った。

 和も今度は涙ではなく、濡れた頬ではあったが、笑顔になった。

「約束だよ!」

「もちろんだ」

 そうして指切りをした二人。

 それもまた、約束だった。

 和臣と和、二人の約束。
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