エリートSPはようやく見つけたママと娘をとろ甘溺愛で離さない
「今度、パパとママにも作ってあげる!」

 マンションに入って、エントランスからエレベーターに向かいながらも、和のおしゃべりは止まらない。

「ほんと? 楽しみだなぁ」

 子どもの成長は早いもの。

 和はもう、あと半年もしないうちに五歳になる。

 しゃべることひとつ取っても、成長が目に見えるように感じてしまうほど、どんどん内容も、語彙も、巧みになっていくのだ。

 新しい幼稚園に入って、一ヵ月ほど。

 冬の気配がしてくるようになり、寒くなる頃だが、和は元気いっぱいだった。

 半端な時期に転園となったので少し心配だったが、梓の心配とは裏腹に、最初こそちょっと緊張している様子だったものの、一週間も通う頃にはすぐに馴染んでしまった。

 梓が舌を巻いてしまうほどの社交性である。

 その点は和臣譲りのようだ。

 和臣は学生時代、生徒会長を務めるくらい人望があったのだから、そうあるための社交的な性格が和に受け継がれたのだろう。

 そういうところからも、和は本当に自分と和臣の娘なのだと実感されて、梓は幸せを覚えてしまうのだった。
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