エリートSPはようやく見つけたママと娘をとろ甘溺愛で離さない

「息子と孫を立派に育て上げた身よ、任せてちょうだい」

　そう言った百合子は、その頃、まだ娘を持って一年だった梓には、それはもう頼もしく見えた。

　それでこうして預かってもらえることになった次第。

「梓さんにディナータイム、出てもらえると助かるからね。そのお礼だと思って」

　そう言って、今日も幼稚園までお迎えに行って、夜まで見てくれることになった。

　安堵した梓は、一日、店に出て働いた。

　今日は夜までの昼番だ。

　朝の十時頃に入り、ディナータイムが終わったら上がるシフト。

　これが一番、梓の生活スタイルに無理のない時間組みであった。

　朝番、つまり朝からモーニング営業をしているカフェがオープンするのは朝七時だから、その時間から入って夕方に上がるシフトもあるが、それだと和が幼稚園に行く時間と少々合わない。夕方、迎えに行くのは自分でできる時間なので、そちらは安心なのだけど。