国をあげて行う政策によって付き合いを始めた二人のお話。
 口を塞がれた。こうなった彼を止めることはもうできない。
 クリスは彼女の口の中を犯しながら、邪魔な衣類を剥ぎ取っていく。いつもは寝る前なのに、今はまだその時間にもなっていない。
 ということは「このままここで?」という思いがフローラの中にあるのだが、ギラギラとその目を輝かせているクリスは「恐らくこのままここで」なのだろう。
「フローラ、私の上に乗ってください」
 両脇に手を差し込まれて、ふわりとフローラの身体が浮いた。上着はその辺に脱がされ、ブラウスは上五つまでボタンが外されている。
「足は広げて」
 クリスと向かい合う形で座ることになったフローラだが、その足は無理やり広げられて彼の身体を挟む形になってしまった。
「こうやってあなたと向かい合うのも、悪くはないですね」
 少し腰を浮かして、そう、足は曲げて、とか言いながら、クリスは彼女の下着をするりと脱がした。
「あっ……」
 スカートははいたままだから、肝心な場所は見えないはず。
 なのだが――。
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