あの花が咲く頃、君に会いにいく。
「…なら、ついてこい」



え、と声を漏らすと同時に楓はどこかに向かって歩き出した。


不思議に思いながらも、その後を黙ってついていく。



たどり着いたところは、朝も来た場所だったから覚えていた、楓の教室だった。



「待たせて悪い」


「…別にいいけど、なんの用?」



中に入って早々楓が話しかけたのは、座って待っていた茅乃だった。


わけがわからなくて楓を見上げるが、楓は茅乃を真っ直ぐに見つめていた。



「回りくどいことはめんどくさいから、単刀直入に聞く。どうして朝、早乙女を侮辱するような花をわざわざ集めてクラスメイト達に添えさせたんだ?おまえたちは、友達なんじゃないのか?特に中町は、早乙女と昔から仲のいい幼なじみだったんだろ?」


「…なんのこと?」



茅乃は楓から視線を逸らしばつが悪そうに俯いた。



「それだけじゃない。昼休みの会話もたまたま聞いてたけど、おまえたちはあからさまに早乙女を嫌っていただろ?何かあって…」


「本当に、何もないから。私たちに関わらないで」



楓の言葉を遮ると、茅乃は鞄をひったくるようにして掴み教室を出ていってしまった。



「…はあ、やっぱりダメか」


「ねえ、どういうこと?私たちは幼なじみなの?」
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