あの花が咲く頃、君に会いにいく。
茅乃は鞄が隠されていたというのに、またいつもの笑顔で笑った。



「…もしかして、誰がやったのかわかってるんじゃないの?」


「…え?」


「いや、なんとなくだけどそう思って」


「…うん。多分だけど…」


「え、誰!」


「えっと…。…凛達」



…予想はしていたけど、信じたくない人達に、思わず立ち止まる。



「凛達、が…?いや、たしかに最近の凛達は茅乃への態度悪いけど、こんなことまでする…?何かの間違いじゃない?」


「…ううん。紫音に心配かけたくなくて黙ってたんだけどね、前々からちっちゃい嫌がらせみたいなものされてて…。靴隠されたり、教科書に落書きがあったりとかの本当に小さな事だから私も気にしないようにしてて…」


「何それ、いじめじゃん!なんでそんな大事な事すぐ言わないの!?そういう小さな嫌がらせが段々エスカレートしてくるんだから!」


「ご、ごめん…」


「…わかった。明日、私が凛達に言う」


「えっ」


「最近の茅乃のこと無視してるみたいな態度も、見て見ぬフリしてきてたけどさすがに私が我慢できないよ。茅乃は大切な友達だから、辛い思いしてほしくない。…でも、私、凛達のことも好きなんだ。だから、ちゃんと話して、前みたいなみんなでくだらないこととか話して笑い合ってる関係に戻ろう」


「紫音…ありがとう」



茅乃が泣き出してしまい、慌ててぎゅーと抱きしめてあげる。
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