遊川くんは我慢ができない⚠



 でも、よく考えてみたら。


 初日の私を見たときの反応とか、どこででもくっついていたがるところとか。


 寂しい思いをしてきたから、なのかな……。


「じゃあ、今年はパーティーしよう!」

「一緒に過ごしてくれるの?」

「もちろんだよ! おっきいケーキとチキンを買って食べて、プレゼント交換もしよう!」

「うん、ありがとう」


 小さく微笑んだ遊川くん。


 いつもなら飛びついてハグまでがセットなのに、私が嫌だって言ったから私に触れない。


 傷つけてしまった罪悪感が一層濃くなる。


 だけど、湧いてくる感情は一つじゃなくて。


 私の気持ちのためなら我慢できるんだ……嬉しいし、なにより。


「……もっと好きになっちゃう」


「なにを?」

「あ……」


 昨日はキスで塞がれた私の想い。


 今日は口から零れ出た。


 遊川くんの耳にもしっかり届いていて、私をまっすぐに見つめる。


 遊川くんはきっと、きちんと話せばわかってくれる。


 触られるのが嫌っていう嘘じゃなくて、遊川くんと離れたくないってほんとの気持ちを伝えたら。


 だって昨日も今日も、遊川くんは私の気持ちを最優先にしてくれた。



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