極上パイロットはあふれる激情で新妻を愛し貫く~お前のすべてが愛おしい~
せめてもう少しだけ近づきたいと思い、足を速めようとしたとき、「岸本くん」と彼を呼ぶ女性が、私の隣を駆けていった。

すると岸本さんは足を止め、振り返って彼女に応えるように軽く手をあげる。

彼女が追いつくと、ふたりで肩を並べて歩き始めた。


恋人、なのかな……。

おそらく今の女性は、キャビンアテンダントだ。

私服姿ではあるけれど、完璧なメイクと夜会巻きに整えられた髪型。
間違いないだろう。

岸本さんはあこがれの人で、いつかこの想いを伝えたい気持ちはある。

一日だけでいいから、岸本さんの彼女になりたい。

そんな願望はあっても、私など相手にしてもらえるはずもなく、きっとその願いが叶う日は来ない。

頭ではそうわかっていても、目の前で女性と親しげにしている姿を見ると、さすがにへこむ。


私は彼と出会えたおかげで、今、航空整備という好きな仕事に携われている。

< 15 / 52 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop