俺様社長は純情な田舎娘を溺愛する 〜その後のエピソード〜
「新田、果穂に何か飲み物を用意してくれ。」
「はい。果穂さん、こちらに軽食を用意しましたので良かったらどうぞお召し上がり下さい。
お飲み物は紅茶かコーヒーどちらが良いですか?」
「えっと、紅茶でお願いします。」
果穂がそう伝えると、新田は頭を下げて部屋を出て行く。
「では、私も失礼します。
会場には、居ますので何かありましたらご連絡下さいね。」
にこりと笑って、美咲も部屋を出て行った。
後には、果穂と翔だけが残り何だか急に2人っきりになってソワソワしてしまう。
「翔さんは、何か食べられましたか?」
先程から翔と目が合わなくて、何か気に触る事でもしてしまったのかなと、少し心配になってくる。
「…果穂、綺麗過ぎて誰にも見せたく無い…。」
翔さんが額に手を当てて困った顔をしている。
「えっと…、ありがとう、ございます?」
果穂は何と答えるべきか迷う。
「どうしようか?
このまま果穂と一緒に帰りたい。」
「えっ⁉︎駄目ですよ?
皆さんきっと翔さんとお話したいって人が来られますから。」
「俺から絶対離れないって約束して。
手を離したら駄目だからな。」
真剣な顔でそう言ってくる。
「はい、大丈夫。私も不安なので離れません。」
前に座ってた翔が立ち上がり、直ぐ横に座り直して果穂の手を握り締める。