卯月と初恋が訪れる
「…」



昨日のキスがあって意識してしまう。




「俺、気づいたんだ。らるが俺の告白に対してはっきり断ったことないってこと。」



「えっ、あっ、」




確かにごめんなさいって言ったことはなかった。




「ってことは少なくとも俺にもチャンスあるってことだよね?」



「…だから、かんちが」




「勘違いじゃない。俺はらるのことずっとずっと好きだ。この先もずっと」




「…わかった。私ももう少し真剣に考えるようにするね。だから、えっと、その、準備しなきゃじゃない?」




「あ」




今日は入学式。



入学式は生徒だけで行われるため、自分たちで学校に行かなければならない。




「急がないと、話は後で!」
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