エリート国際弁護士に愛されてますが、身ごもるわけにはいきません

事務所の後継者という子供を望まれた懐妊契約婚だけど、今では大和に恋をし、彼もまた自分を大切にしてくれる。瑠衣はとても幸せだった。

「どうしても受け入れられないことはきっと〝絶対嫌だ〟って心が止めてくれるし、意外と自分でも思いがけないことがうまくいったりするのってあるんじゃないかな」

自分の体験を振り返りながら話すと、目の前の佐藤は目を見張ったあと、難しい顔をして考え込む仕草を見せる。

(あ、しまった。仕事の話なのに、流されてみればって言うのは無責任過ぎたかも)

気を悪くさせてしまったと瑠衣が慌てて口を開こうとすると。

「なぁ、瑠衣」

なにかを決意したように佐藤が真剣な眼差しを向けてきた。

「俺たち、やり直せないかな?」
「……え?」

今まで話していたこととはまったく別方向からの話題に、瑠衣は反応が遅れた。

「俺、あれから何人かと付き合ったりもしたけど、瑠衣ほど一緒にいて居心地がいい子なんていなかった。今も少し話しただけですごく気持ちが楽になったし、無意識に俺がほしいと思ってる言葉を言ってくれた」

なにを言われたのか理解しようと頭をフル回転させる瑠衣をよそに、孝弘は話し続ける。

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