エリート国際弁護士に愛されてますが、身ごもるわけにはいきません

「……どういう意味だ?」

すっ、とその場の空気の冷える音が聞こえた気がした。

眉間に皺を寄せてこちらを睨むように見つめる大和に気圧され、一瞬にして言葉を失ってしまう。

こんな風に不機嫌で不快感をあらわにした大和を見たのは初めてで、どうしたらいいのかわからない。

(怒ってる。どうして……?)

もしかしたら、言葉が足りなかったのだろうか。

『子供ができなかったら』という言い方だと、原因が大和にあるせいで後継者として相応しくないと聞こえてしまったのかもしれない。

そうではないのだと、首を横に振りながら言い募る。

「あ、あの、子供ができないのが大和さんが原因だったらという意味ではなくて、私のせいでっていう意味で」
「妊娠しないのを気に病んでる? 結婚して半年も経ってないだろう?」
「いえ、そうじゃなくて。あ、いや、そうですけど」

こちらの真意を探るように険しい眼差しを向ける大和に、しどろもどろになってしまう。

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