研がれる私/長編エロティックミステリー
二人目の男②



「…パートナー募集の面接席はココでよろしいですか?」

思わず、わおーだった

石橋ミッチー…、画像より実物の方がダントツにイイ

体格的にはやや華奢で、ヤワさも感じる

同時に、非妥協の潔癖趣向と投げやり&無節操を放棄しきれない深いところでの自己破滅願望を同居させた、どこか壊れ系の肌感…

こんなものもキュッと臭ってきて愛おしい…

年下だし、私のイカレ具合を容認してくれてるんなら、面接抜きで付き合ってもいいとさえ思っちゃう

これが私のこん時の正直な気持ちだった

***


だが、”今回の”カレは”男優”だし…

今の私たちが”演じている”ステージは、バーチャル世界を究極まで自己都合化させた、所詮いかがわしいまやかしの場

純な衝動に従っては、うわべっ面だけの学芸会体験で終わる

そんなのダメだ


***


「石橋君ね?」

「そうです」

「そこ、すわって」

「じゃあ…」

「まずは何か飲んで。私の面接はアルコールの力も借りていいの。通り一遍はクソよ」

「はあ、そういうことっすね」

ここで目が鋭くぴかりとした

いいじゃないの、この子…


***


カレのオーダーはカンパリだった

ちなみに今日の私の一杯目はスクリュードライバー…

「…そう。あなた、宮本ルイのヘビーユーザーってことね」

「ええ。あのストーリー、あなたの埋めるセリフ、行間…。パソコンのディスプレイからは毒が湧き出るようだった。そんな奇異な感覚、初めてだったですよ。責任取ってくださいよ、面接官さん!」

彼は淡々とした口ぶりで、この私を挑発してきた

その意気や良し





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