研がれる私/長編エロティックミステリー
カラクリ②



「…ルイ、お前の推測、ピンポンだ。さあ、ここから先もあるんだろう?このオレに確かめなきゃならんことが…」

殺しのスペシャリストが私を挑発してる…

そうよ…、カレ、明らかに刺激を感じているわ

ある種うれしい…

で…、当然、挑発は買う


***


「次に聞くこと?決まってるじゃない。あなたは今、彼らとの申し合せって言ったわね…。となれば、相手の3人は生爪を剥がされること、それ、同意したよって申し合わせな訳?」

「そうだ」

「ちょっと…!生爪よ!ササクレじゃないのよ…、滅茶苦茶痛いでしょうよ。何で3人そろって、あなたにそんな酷いマネされるのを同意ってことなのよ!」

「おお、さすがに興奮してきたようだな。荒い息がここまで伝わるぜ。オレも”熱く”なってくるな…(薄笑)」

私はこの時点で確信に至った

石神は確かに刺激中毒者だと

それも私を上回る…


***


「…いいか、ルイ。コトは単純だ。のたうちまわるほどの激痛も受け入れる見返りを奴らは得てる。端的に言えば金だ。それで話は最初からついていた。そういうこったわ」

ある程度想定はしていたが、モロそう言うことだったとはね…

私はハンマーで殴られるほどの衝撃を受けたわ

でも、ここでボーゼンとしてる訳には行かない

そういうことなら、次の疑問をぶつける…


***


「…なんだ、ショックを受けてるのか?ガラじゃねえが、かわいいな。ルイ…、この後もお前が何を聞いてくるかわかってる」

「なら、言ってみなさいよ、それ!」

カレの挑発だとわかっていて、私は語気を荒げてそう言い放ったったわ

この時は計算づくだとかではなく、いわば挑発するカレの手のひらにポンと乗っかってしまった…

自分から進んで…

そんな自覚はあったわ





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