研がれる私/長編エロティックミステリー
共犯者たち、結集す!⑥



カレは私の顔を見つめきれず、盛んに目線を伏せてはタメ息をついていた

今、目の前のそのカレとは、面接一番手の男だった高石トール…

「…わかった。もし、僕の今抱えている問題を解決してくれたなら、その時は君の計画に乗ろう。でも、それで警察に捕まっちゃったんじゃあ意味ない。そこんとこは、大丈夫なんだろうね?」

「ええ、あなたが警察に逮捕されるようなことは絶対にない。それは保証する。あなたも薄々だろうけど、あのサイト、その辺はうまくやるらしいし」

「とにかく、それが条件だよ。人を殺せる薬物を持ちだすなんて、医療関係の現場に従事している人間からしたら、極めて重大な犯罪行為だ。職場にバレたらこっちは身の破滅なんだからさ…」

まあ、高石の言はごもっとよ

しかしなあ…


***


ここでのカレ…

私たちへの輪に加わる決心はしてくれたけど…

いわゆる消極的賛同でしょ、所詮…

要はネガティブな自己を脱し切れていない

こんなんじゃ、これからの計画についてこれるのか…

私はカレが加わる喜びよりも、むしろ不安の方が大きく膨らんでいたわ


***


何しろ私らのやろうとしてるのは、殺しだ

もはやバーチャルなんて甘いもんじゃない、実際に殺るか殺られるかのサバイバルゲームってこと

ましてや立ち向かう相手は、殺しに精通したプロフェッショナルだよ

加えてその相手たるカレ、ここにきてイカレた狂気に加速のギアをオンしてしまったみたいだし

当の私も本気で行くことには同意した

ヘタしたら私ら4人全員が、惨たらしく殺されるわ

それこそ、指の生爪一枚とは次元が違う


***


ならばよ、他の二人はわりと気合入ってるんだし、この高石には、もうちょっと油を注ぐ必要があるかもね

さあ、どうするか…




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