研がれる私/長編エロティックミステリー
共犯者たち、結集す!⑧



「…高石さん、考え変わったわ、私。あなたが今抱えてる問題は、とにかく完璧レベルで解決してあげる。まずはね。でも、それの交換条件で私たちに協力ってのは無しにする。こっちの処置が済んで、その後、あなたが改めて判断すればいいわ」

「どういうことだよ、それ…?じゃあ、僕をゆすってる女を君に説得してもらったとしても、そっちの仲間には加わらなくてもいいってのか?」

「それはあなたが決めてくれればいい。私の”行動”を見届けてくれた上で…」

「…」

カレは明らかに動揺していた

うん…!

はやくも手ごたえありだ…


***


「最初に断っとくけど、私はその女を説得する気などサラサラないから」

「えっ…?」

「こっちの要求に従わすだけよ。…じゃあ、今からその段取りに合わせた、あなたにやってもらいたいアクションを言うから。それは、相手への事前橋渡しみたいなものだから。しっかり頼むわね」

「ああ、分かった…」

私はカレから言質を得たのを確認し、バッグから”アレ”を取り出した


***


「はい、コレ…」

「これは…⁉」

「あなたの体だった一部よ。石神に剥ぎ取られたアレね。ここではこれが確かにあなたのモノか、確認してもらうわ。小さい文字でイニシャルが刻まれてる。間違いなければ、この生爪を持参してあなたをゆする女との”交渉”に使うわ」

私はそのブツをおもむろに彼の眼前に差し出した

カレ…、首をひゅっと伸ばしてマジマジだったわ

そして、大きく息継ぎしてから口を開いた

「イニシャルはTだから…、確かに僕のだと思う。サイズ的にもおそらくこれだ」

「了解。では、あなたにこれからやってもらいたいってことね…」

私はカレの体の元一部だったソレを、手早く元の状態に梱包した後、バックへ戻した

そして、目線をカレの左手へ…

そう…、包帯で覆ってある小指のあたりに…


***


「まず、これは断言できる。あなたが惚れた飲み屋の女とゆすってきてる女、グルよ。それくらいわかってるわよね、高石さん…」

「…」

高石はまた目を伏せてしまった

「…私はその前提で行く。…あなた、明日にでもその女と会って。そこで、もう金は渡せない。理由は”これ”って、その包帯の指を見せなさい。自分は他の女からもゆすられてる。君に払う分もその女がよこせと要求してる。無理だと言ったら、この仕打ちを受けた…。そう言うのよ」

「それで、彼女が納得しなかったら…?」

カレの目線は私の顔に戻った

目をぱちくりさせて

...


「あなたはこう言い通せばいい。…”なら、当事者間で話をつけてくれ”、ってね。自分はその決定通りに従うつもりだってね」

「…じゃあ、それでやってみる」

まずは了解を得た

私はさらに、カレにやってもらうべき”必要作業”を告げたわ

「…以上よ。できる?大丈夫…?」

「ああ、やれる。…じゃあ、女と会った後に連絡すればいいな?」

「ええ、お願い」

よっしゃ~、これでまず”仕込み完了”だぞ!





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