研がれる私/長編エロティックミステリー
詰めは爪で③



「おー、どうすんだ、あんた!私と本気でやり合う気あんなら、ここで決着つけるわよ!ここにも私の言うこと聞かない男の破片、もう一枚あるんだっての。ほれ!」

「ぎゃ~、もういやー!ここから出して~!」

私は石橋君のお爪も隣のオンナに放ってやったわ

彼女、もうパニくってうるさいったらなかった


***


「少し静かにしなさいって、あんた。いいか…、ここでこのカンペ通り読みあげたら解放してあげるから。当然、録音するよ。さあ、やるの、やらないの?」

「やる…!やるから、さっさとここから出して!」

「よし…。なら、ゆっくりと大きな声でこのメモを読みあげなさい」

「はい…。ええと…、高石トール様…。私こと、○○は…(中略)…、以上を誓います…」

はい、よくできました…(笑)


***


「これであんたは、今後一切、高石とは接触しない。無論、もう一人の女もね。もしこの宣誓破ったら、生爪どころか、全身の生皮剥ぐから。いいわね!」

「はい…」

完全決着…

所詮、男を腐らす女なんてのは、こんなもんだって

それが私の信念

で…、私は違うから…

男は腐らせない

切って刻んで踏んづけても、それは刺激”入れてる”だけだし

お餅ついてるようなもんよ(爆笑)

要は、つかれる側が”味”を出せばいいんだって


***


「…ほう、さすがだね、ルイ。性悪女同志となりゃ、お前に敵うタマはいねえよな、ハハ…」

石渡のプーは、私の”戦果”を聞き及んで、ノー天気に感心してた

今一わかってないわ、この脂肪付…


***


でも、まずはコイツのリサーチ力でワンクリアを成せたってことは否めない

そして…、私がこの結果を一両日中に高石の元へ届ける…

そこでの高石クンの反応とリターン…

これは私の”読み”通りになると踏んでるんだけど…

その根拠ってのも、コイツ、石渡プーが高石から聞き出した”あの話”ってことになる





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