イケメン検事の一途な愛
床に座り、ストレッチをする。
少し体が温まった所でヨガのポーズを。
静かに深呼吸して呼吸を整え、吐き気を何とかやり過ごす。
その後も撮影は続き、最終的には中ジョッキ10杯分くらいは飲んだようだ。
「最後に手にしてるカットを幾つか撮って終わりにしましょうか」
はぁ…。
とうに限界を突破している。
意識が朦朧としているのが自分でも分かる。
あと少し。
何カットか撮ったら終わるのだから、あと少しだけの辛抱よ。
必死に自分に言い聞かせ、気遣うスタッフに笑顔を振りまく。
「みーな大丈夫?顔色悪いよ?」
「ん、平気よ。あと少しだけだから」
メイクを直されながら、山ちゃんが心配そうに覗き込む。
「それじゃあ、最後のカット入りまーす」
「頑張って」
「ん」
商品のラベルが見えるように持って、太陽の光が燦燦と降り注ぐ屋外で、眩しそうに額に手を当てる。
ピクニックやキャンピングで手軽に飲めるスッキリ爽快感のある生ビールというのがこの商品のコンセプト。
だから、こうして太陽の下で爽快にビールを飲む。
これでもかというほどの笑顔で……。
「カーーーーット!お疲れさ~ん!」
4時間にも及ぶ撮影が終わり、その場に立ち尽くした。
もう動けない。
クラクラと視界が歪むだけでなく、体中が悲鳴を上げてる。
日光を浴び過ぎたこともあって体が熱いのもあるけれど、それ以上に無理やり水分を大量に摂ったせいで体が重くて。