イケメン検事の一途な愛
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携帯電話の電源を入れると、物凄い受信メールの数。
マネージャーの山ちゃんは勿論のこと、監督やスタイリストさんやプロデューサーさんや共演者の俳優さんなど。
それら全部に返信してたら、即効で充電がなくなりそう。
『自由に使っていい』と言われても。
家の中を勝手に漁るような真似は出来ない。
お手洗いやキッチンは使わせて貰うとしても、さすがにプライベートな空間にズカズカと入るのは気が引ける。
彼のお姉さんが届けてくれた着替えと日用品。
以前に、親と姉夫婦が医者をしてると言ってたから、きっとその方なのだろう。
『暫く』とは伝えてあるが、さすがに長期滞在するわけにもいかない。
仕事にも復帰しないと迷惑がかかるし。
とりあえず、1週間くらいを目安に必要なものを揃えることにしよう。
携帯電話の着信設定を留守番電話に切り替え、素早くネット通販で必要なものを次々と購入。
毎回入力するのも面倒だから、住所を登録して全てそこに配送を手配。
「あ、食品も買っとこ」
家族でも恋人でも友人でもない人の家に居候させて貰うのだから、至極当然の成り行き。
冷蔵庫を開け、中を確認。
あまり自炊はしない人らしい。
最低限の調味料と飲料水とお酒、それと少しの食材しか入ってない。
まぁ、イメージ通りで安心した。
『死神』と呼ばれるくらいだから、きっと仕事一筋なのだろう。
そんな彼が家事も完璧にこなしたら、世の主婦は完全に引くだろう。
だってどう見ても、家の中は整理整頓されてるし、家具のチョイスも文句なしなんだもん。
食料品を一通り注文し終え、再び電源を落とした。