イケメン検事の一途な愛

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久我検事の自宅に来て3日目。
金曜日だから、彼は今日も仕事。
朝7時半頃になると彼はビシッとスーツを着こなし出勤する。

たった3日。
だけど、恋人気分というより妻の気分を味わいつつある。

洗濯物を干して部屋の片付けをする。
本来は週2回ハウスキーパーさんが入るらしいが、私が滞在していることもあって、出張中という事にしたらしい。
だから、インターホンが鳴るのは宅配くらいのはず。

彼が色々と手配してくれているお陰で、不自由なく過ごせていた。


その日の夜。
金曜の夜ということもあって、彼は帰りが少し遅くなると言っていた。
庁舎外での実務をした後に、どこかに寄る所があるらしい。

もしかしたら、デートかもしれない。
恋人はいないと言っていたが、あれだけのハイスペックの男性だもの。
お誘いは引く手あまただろうし。
そうじゃなくても、お見合い話はひっきりなしにありそうだ。

不意に思い出す2カ月前の出来事。
ショッピングモールで偶然にもお見合い現場を目撃して、参戦したのがつい昨日のようで。
お洒落なカフェにド派手な蛍光ジャージ姿。
今思い出しても笑いが止まらない。

シェードカーテンを下ろそうと窓辺に近づくと、小雨が降っているのに気が付いた。

「散歩でもしようかな」

雨が降っていたら当然傘を差す。
それに夜だと視界も悪いし、マスクで隠したら気付かれないはず。

通販で購入しておいた折りたたみ傘を取り出し、出掛ける準備を始めた。

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