俺様ドクターは果てなき激愛で契約妻を捕らえて離さない
『早瀬くん、芙美のことをよろしく頼む。あの子は母親に似て心の優しい子だ。必ずきみの力になるはずだし、芙美が悩んだり落ち込んだりしているときは支えてあげてほしい』
「もちろんです。任せてください」
力強く幸也さんが頷いた。
「芙美さんを一生大切にします」
その言葉が嬉しくて泣きそうになる。そんな私にちらっと視線を向けた彼が優しく微笑み、スマホを耳から離すと、私に手渡した。
受け取って耳に当てて、父に声を掛ける。
「お父さん。私たち結婚式を挙げることにしたの。来てくれる?」
『もちろんだ。楽しみにしている』
それは久しぶりに聞く父の穏やかで優しい声だった。
父に認めてもらえず、悲しい思いをした日々のことが吹き飛んでしまうほど、こうして父とわかりあえたことが今は嬉しい。
それからも父と話をして、和やかな雰囲気のまま通話を終えた。
そのあとすぐ山之内さんの連絡先が送られてくる。未華子先生に教えるため連絡帳に山之内さんを追加していると、隣から伸びてきた手にスマホを取られてしまった。
「こっちの説明を今からしてもらおうか」
私のスマホを握り締める幸也さんの声のトーンはいつもよりもだいぶ低い。
「どうしてあんな嘘までついてあの男の連絡先が知りたかったんだ」
「それは……」