俺様ドクターは果てなき激愛で契約妻を捕らえて離さない

生き慣れた店にしか行かないから外食をする店の選択肢がほとんどない。新しい店を見つけるほどの時間も余裕もない。

だから俺よりも島野に店を決めてもらおうと思ったが、なかなか答えが出てきそうになかったのでここに連れてきた。

お酒を飲むというよりも、この店には食事をしにくることが多い。どの料理も美味しいし、ボリュームもある。

島野もお酒よりも食事がしたいと言うので、わりとがっつり食べられるものをメニュー表から選んで、タッチパネルを使って注文した。

それらがテーブルに揃うと、さっそく食事を始める。

「今日、食堂で話した件だけど、了承ってことでいいんだよな」

唐突に切り出すと、小さな口をもぐもぐと動かしていた島野の動きが止まった。

「了承?」

なんのことかわからないのか、間抜けな顔で見てくる。

「俺と結婚するって話。あれ、進めてもいいんだろ」
「け、結婚ですか⁉」

わかりやすく動揺した声で島野が叫んだ。

「どうしてそんなに驚くんだ。食堂でその話をしたとき、俺と結婚できるなんて素敵だみたいなこと言ってただろ」
「言いましたけど、あれは、その……本気だったんですか?」
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