壊れるほどに愛さないで
(美野里じゃないだろ……)

やっぱり、俺は、どうかしてる。

美野里以外の女なんて、この4年、興味を持つことなんて、一度もなかった。

それなのに、気がつけば目の前の美織を愛おしくさえ思いそうになる。


ーーーー理由は、なんだろう。


もうすこし美織と話せば、何か分かるかもしれない。この気持ちが何なのか、何故、美織から、こんなにも目が離せないのか知りたい。

そう思って、俺は、美織を強引に食事に誘った。

「焼き鳥屋、もうすぐ着くから」

俺は、高鳴る胸を押さえつけるように、夜空を見上げるフリをしながら深呼吸をした。
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