六月の月に愛を誓う。
絢斗:ちょっと会いたいんだけど、今会えない?


会って話すことなんてないし、これ以上絢斗に会うわけにはいかない。


美緒:用があるから、ごめん。


素早く返信をして、ポケットにスマホを入れると後ろから肩を掴まれた。


「家に向かってるくせに、用があるはないでしょ」

「…え?あ、絢斗…?」


なぜか少し拗ねた表情で私を見下ろしてくる絢斗に、驚きながら目を見開く。


「なんで俺のこと避けてるの?」

「避けてなんか…」

「嘘。美緒の嘘つく時に横を向く癖、何にも変わってない」


肩を掴まれていた手にグッと力が込められた。


「俺のことが嫌いになった?」

「…なんで、そんなこと聞くの?言ったよね。私、彼氏がいるって。だから絢斗と一緒にいたまた誤解されちゃう。離して」
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