エリート脳外科医は離婚前提の契約妻を溺愛猛攻で囲い込む
昴さんが着替えて出てきたのは、手術が終わって一時間ほど経った頃だった。もう空は明るくなり始めている。
昴さんの顔を見ると、嬉しさと幸せと安心とすべてが混ざって泣きそうになった。
「大翔さん、無事でよかった。本当にありがとうございました。ほっとしました。昴さんがいてくれてよかった」
微笑むと突然ぎゅうと抱きしめられる。
「わっ」
「疲れたからこうさせていてくれ」
(そうだよね、ずっと緊張の中で手術してたんだもん。疲れたよね……)
私なんて待っているだけだったのにドキドキしすぎて疲れてしまった。
昴さんは考えられないくらいもっと緊張していたんだろうな……。
そんな中で必死に頑張る彼が、やっぱり好きで、大好きで、それだけはどんな状況になっても変わらないことに気付かされる。
気づいたら昴さんの大きな背中にそっと腕を回していた。