エリート脳外科医は離婚前提の契約妻を溺愛猛攻で囲い込む
その時、玄関チャイムが鳴る。
「誰か来た?」
「あぁ。開けてくれ」
「いいの? もしかして、彼女?」
私がニヤニヤして聞くと、兄は微笑む。
(え? 本当に彼女?)
高校の時、兄に彼女がいた気配は感じたことはあったが、紹介されるところまではなかった。
紹介されるってことは、それだけ本気なのかな……。
なんだかドキドキしながらドアを開けると、そこにいたのは優太先生だった。
「優太先生⁉」
「こんばんは」
「え、兄の彼女……って、ゆ、優太先生?」
「えぇ! まさか!」
優太先生が慌てて手を横に振って、後ろからきた兄にため息をつかれる。
だって、二人とも結構モテるのに独身で彼女もいないから、誤解しちゃったじゃない。
兄は息を吐いて言う。
「今日、夕飯どうですかって誘っていたんだ」
「兄さん、来るなら来るって言ってくれないと! こんな普通の夕飯にしちゃったし、味だってちゃんと調整できないのに!」
「調整できてないものを俺には食わせられるのか」
「あたりまえでしょ。兄さんはまずくても全部食べてよ」
兄ともめていると、優太先生がたまらないと言った感じで笑いだして、私は恥ずかしいところを見せてしまったと反省した。