内緒の双子を見つけた御曹司は、純真ママを愛し尽くして離さない
一歳五か月になり哺乳瓶を卒業しても、芽依はなんでも口に入れてしまう。

画用紙を芽依の前に置いて床で一緒にお絵かきしていたら、後ろでドサドサッと音がした。

振り向けば新がキャビネットの引き出しを開けて、文具や書類、パスポートを出して投げ捨てている。

「新、メッ!」

キャビネットの引き出しは重く、昨日までは引き出せずにいたのにと思いながら、果歩は慌てて新に駆け寄った。

子供の成長は早く、毎日新しいことができるようになっていて、後追いの対応になってしまう。

新が散らかした物をしまっていたら、今度は芽依がテレビのリモコンでテーブルを叩いて遊び始め――。

ダメと言おうとして我慢した。

(叱ってばかりじゃ駄目だよね。でもいたずらが激しくて困る。よーし、そんな時はアレにしよう)

リビングには存在感ある大きな本棚があり、幼児向けの絵本でいっぱいになっている。

日本から持ってきたものも、こっちで買った本もあった。

アメリカ人作家の可愛いあおむしが出てくるカラフルなしかけ絵本を持ってきた果歩は、双子を呼んだ。

「おいで。ママが絵本を読んであげるよ」

「あいっ」

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