内緒の双子を見つけた御曹司は、純真ママを愛し尽くして離さない
手を上げて元気に返事をした双子が、果歩の前に行儀よく座る。

絵本を読む時だけは大人しく、集中して聞いてくれた。

卓也が言うには、『本好きな果歩に似たんだな』ということらしい。

床に座って一冊読み終えたら「ただいま」と声がして、両手に買い物袋を提げた卓也が帰ってきた。

今日は休日で、三日分ほどの食料を買いに出かけていたのだ。

「おかえりなさい」

キッチンに入って買い物袋を下ろした卓也に近寄ると、ついてきた双子が父親の足にじゃれついた。


「いい子で待っていたふたりに、お土産だよ」

張り切った顔で言った卓也が絵本を一冊取り出した。

冬にはまだ早いけれどクリスマスの本で、動物たちがサンタクロースにプレゼントをもらうというストーリーだ。

インテリアとして飾りたくなるようなクラシカルな絵柄が味わい深く、卓也が得意げに果歩に表紙を向けた。

いいチョイスだと褒めてほしそうな彼に、果歩は眉尻を下げて言いにくそうに切り出す。

「その絵本、私も昨日、お散歩の途中で買いました。クリスマスに近づいてから読んであげようと思って、クローゼットにしまってあるんです」

「かぶったか」

< 151 / 157 >

この作品をシェア

pagetop