内緒の双子を見つけた御曹司は、純真ママを愛し尽くして離さない
ショルダーバッグからスマホを取り出した果歩はSNSアプリを開き、卓也に電話をかけようとした。

今の状況を伝え、本当に卓也の意志なのかを確認しようとしたのだ。

けれどもその前に飛島の腕が伸びて、スマホを奪われた。

「なにするんですか。返してください!」

「ここは喫茶店ですよ。他のお客さんの迷惑になるから落ち着いてください。吉川さんはこの時間、会議中です。仕事の邪魔をしたいんですか?」

「そんなつもりじゃ……。それなら後でかけます。卓也さんが帰宅した頃に」

「私を代理で寄越した意味がなくなります。多忙な吉川さんに煩わしい思いをさせないでいただきたい。これはあなたに伝えなくていいと言われていたのですが、納得していただくために教えましょう」

(なにを教えてくれたって信じないのに)

眉を寄せている果歩に、飛島が無感情に言葉を続ける。

「吉川さんには婚約者がいます。厚生労働省の六王寺(ろくおうじ)事務次官のご令嬢、椿姫(つばき)さんです」

「う、嘘です。卓也さんは私を愛しているって――」

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