内緒の双子を見つけた御曹司は、純真ママを愛し尽くして離さない
「ありがとうございます。ちょっと寝不足なだけなのでご心配なく。店長のカツで目も覚めました。今から張りきって接客します」

笑顔でガッツポーズして見せると、店長が表情を緩めてくれた。

「相原はうちのムードメーカーだ。いつも元気でいてくれよ。だが、張りきられると困る。お前は普通で十分。余計な接客で迷惑かけるなよ」

「気をつけます……」

苦笑して拳を下げた果歩は次の伝票に手を伸ばし、仕事の続きに戻った。



時刻は十二時過ぎ。

果歩はアルバイト店員の遥と一緒に昼休憩に入ったが、遥は家賃の振り込みをしに先ほど外出した。

きっと昼食も外ですませてくるだろう。

いつもなら話し相手がいなくて寂しく思うのに、今日はひとりになれてよかったとホッとした。

(カラ元気は疲れる。少し眠ろう)

弁当は持ってきていない。

卓也と別れてから食欲が湧かず、作る気がしないのだ。

吐くほどではないが、食べ物を見るとムカムカと胸悪さも感じる。

(精神的なストレスが胃にきちゃった。私ってこんなにメンタルが弱かったんだ。駄目だな)

動けなくなっては困るのでゼリーやヨーグルト、ジュースは口にしている。
< 48 / 157 >

この作品をシェア

pagetop