愛されてはいけないのに、冷徹社長の溺愛で秘密のベビーごと娶られました
さっきはとっさに違うと言ってしまったが、そんな嘘をつき通せるわけがない。彼がKMシステムズの新社長に就任するだけならまだしも、真紘の存在を知られてしまった以上、私は紘人と向き合わないとならないんだ。
「まー」
ふと腕の中の真紘が心配そうに私の顔を下から覗き込んでいて目が合った。改めて見ると、目元や紘人によく似ている。この子は間違いなく彼の子なんだ。
紘人に連絡を取ろうとスマホを取り出す。そのときインターホンが鳴り、近くにいた私は真紘を抱っこしたまま玄関に向かった。
おそらく仕事で取り寄せていた資料が届いたのだろう。なんの疑いもなくドアを開けながらいつもの調子で「はい」と返事をした。
しかし目の前にいたのはまったく予想外の人物で息が止まりそうになる。
「愛理」
先ほどKMシステムズで再会した紘人がそこにはいて、衝動的にドアを閉めた。
たしかに会うつもりではあったけれど、不意打ちもいいところだ。真紘のことをはじめ、なんて説明すればいいのか心の準備もまったくできていない。
「突然、悪い。でもどうしても愛理と会って話したいんだ。ドアを開けてくれないか?」
ドア越しに紘人が訴えかけてくる。ここまできたらもう逃げられない。うるさい心臓を落ち着かせるためにも真紘の顔を見て、覚悟を決めた。ゆっくりとドアを開け、紘人をうかがう。
私を見て、彼は安堵めいた表情になった。
それにしても、どうしてここが……。
「まー」
ふと腕の中の真紘が心配そうに私の顔を下から覗き込んでいて目が合った。改めて見ると、目元や紘人によく似ている。この子は間違いなく彼の子なんだ。
紘人に連絡を取ろうとスマホを取り出す。そのときインターホンが鳴り、近くにいた私は真紘を抱っこしたまま玄関に向かった。
おそらく仕事で取り寄せていた資料が届いたのだろう。なんの疑いもなくドアを開けながらいつもの調子で「はい」と返事をした。
しかし目の前にいたのはまったく予想外の人物で息が止まりそうになる。
「愛理」
先ほどKMシステムズで再会した紘人がそこにはいて、衝動的にドアを閉めた。
たしかに会うつもりではあったけれど、不意打ちもいいところだ。真紘のことをはじめ、なんて説明すればいいのか心の準備もまったくできていない。
「突然、悪い。でもどうしても愛理と会って話したいんだ。ドアを開けてくれないか?」
ドア越しに紘人が訴えかけてくる。ここまできたらもう逃げられない。うるさい心臓を落ち着かせるためにも真紘の顔を見て、覚悟を決めた。ゆっくりとドアを開け、紘人をうかがう。
私を見て、彼は安堵めいた表情になった。
それにしても、どうしてここが……。