王子様は拗らせお姫様の虜
「実花子、お誕生日おめでとう。僕も大好きだよ」

実花子は、綺麗な瞳を大きく見開くと、すぐに口元を覆った。

「嘘……すっかり忘れてた……」

「そうだと思ってたよ、いつも仕事に一生懸命だから。でも僕、どうしても実花子の誕生日一緒にお祝いしたくてさ」

僕は、ベッドサイドに持ってきていた紙袋を実花子に差し出した。

「その……気に入ってもらえるか、分かんないけど……」

好きな人に、プレゼントを渡すのが、こんなに恥ずかしいものかと初めて気づく。

「千歳、顔真っ赤」

実花子は、悪戯っ子みたいに笑うとすぐに、プレゼントのリボンを(ほど)いた。

< 18 / 20 >

この作品をシェア

pagetop