私は人魚姫
そんな私を見て、渚はいつも心配そうに、自分の部屋に帰っていく。

渚に、何度も何度も心の中で謝った。

渚は優しいから、自分の告白のせいで私が部屋から出てこなくなったと思ったんだろう。

でも、言葉が出てこなかった。

お城に籠って、約4間が経った。

私が人間になって5日目の夜だった。

その時私は、大きな決断をしたんだ。

渚をフるということ。

最初から、答えはそれしかなかったんだと思う。

でも、それでも、私はその選択を無視し続けていた。

でも、もうそんなことを言ってられない。

後、人魚に戻るまで約1日しかないんだから。

仕方がない。

渚が私の事を忘れて、他の人と幸せになれるようにしなくちゃいけない。
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