主役になれないお姫さま
【side:一真】
「ただいま。」
帰宅と同時に詩乃に口づけをし、ぎゅっと抱きしめる。
この瞬間が一番好きだった。
仕事での緊張感をすべて解き放ってくれるような解放感があった。
今まで出会った女性は帰宅と共にまとわりつくだけで鬱陶しいしか思えなかったのだ。
しかし、今日は詩乃の様子がいつもと違う。
さっきまで泣いていたのだろうか?
目が少し赤くなり、妙に化粧がきれいに整っていた。
また、佐々木か山田さんに何かされたのか?
吉川の言う通り、詩乃はいつも弱音を吐かない。
だから見守ることしかできない今がとてもじれったかった。
食後の片づけが終わりベッドに座ってテレビのスイッチを入れる。
「もっとそばにおいで。詩乃にくっつきたい。」
年甲斐もなくそんな言葉が口がからでる。
「またそんなこと言って…。」
俺が甘えるとすぐに来てくれる詩乃だが今日は変に距離を感じる。
なんだ?この違和感は…。
「…一真さんは今まで結婚したい人っていたの?ずっと、独身なんだよね?」
「ずっと、結婚に興味がなかったからなぁ。一人の方が気軽に旅行も行けるし…。」
そうか、詩乃も20代後半のアラサーだ。
俺との結婚を考え始めているのかもしれない。
結婚の話題を持ち出され嬉しいと感じたのは初めてだった。
「今すぐには無理だが詩乃と結婚したいと思ってる。詩乃は?結婚したい?」
結婚するには佐々木と山田さんの問題が片付いてからがベストだろう。
「…直ぐには無理か…。私は浮気するような人とは結婚したくない。」
「…ん?詩乃は直ぐに結婚したいの?」
「別に今直ぐに結婚したいわけでは…。」
俯いてもごもごしている。
自分から結婚の話題をふったことが恥ずかしいのだろうか??
「一真さん、私に何か隠していることは無い??」
「…!?」
不意を突かれ、つい、驚きが表情に出てしまったと思う。
まさか、吉川に言われて色々調べていることに気づいたのだろうか??
不正の件はまだ松山に口止めをされているので話す訳にはいかなかった。
何度も浮気をされてきた詩乃はきっと嘘に敏感だ。
ここで濁すのは良くないと判断した。
「隠し事か…。何を気にしてる?同じ会社に勤めいていて、俺の方が立場が上である以上、機密事項は話すことができない。」
「そう…。」
「納得してない表情だな。俺はお前に隠し事はするつもりはない。聞かれたらなんでも答えるぞ。」
「そうよね。一真さんはそう言う人よね!」
よく分からないが、正しい回答を出せた様で詩乃の機嫌は良くなった。
「それより詩乃。俺、詩乃ともっとくっつきたいって言ったんだけど?」
「きゃっ!」
強引に引き寄せて抱きしめた。
「詩乃はいつもいい匂いがする。」
「えっ、やだぁ、お風呂まだなんだから嗅がないで!!」
「それはできないな…。俺、詩乃の匂い好きだから。」
嫌がらる詩乃を押さえつけ身体中の匂いを嗅ぎながらキスをした。
「ただいま。」
帰宅と同時に詩乃に口づけをし、ぎゅっと抱きしめる。
この瞬間が一番好きだった。
仕事での緊張感をすべて解き放ってくれるような解放感があった。
今まで出会った女性は帰宅と共にまとわりつくだけで鬱陶しいしか思えなかったのだ。
しかし、今日は詩乃の様子がいつもと違う。
さっきまで泣いていたのだろうか?
目が少し赤くなり、妙に化粧がきれいに整っていた。
また、佐々木か山田さんに何かされたのか?
吉川の言う通り、詩乃はいつも弱音を吐かない。
だから見守ることしかできない今がとてもじれったかった。
食後の片づけが終わりベッドに座ってテレビのスイッチを入れる。
「もっとそばにおいで。詩乃にくっつきたい。」
年甲斐もなくそんな言葉が口がからでる。
「またそんなこと言って…。」
俺が甘えるとすぐに来てくれる詩乃だが今日は変に距離を感じる。
なんだ?この違和感は…。
「…一真さんは今まで結婚したい人っていたの?ずっと、独身なんだよね?」
「ずっと、結婚に興味がなかったからなぁ。一人の方が気軽に旅行も行けるし…。」
そうか、詩乃も20代後半のアラサーだ。
俺との結婚を考え始めているのかもしれない。
結婚の話題を持ち出され嬉しいと感じたのは初めてだった。
「今すぐには無理だが詩乃と結婚したいと思ってる。詩乃は?結婚したい?」
結婚するには佐々木と山田さんの問題が片付いてからがベストだろう。
「…直ぐには無理か…。私は浮気するような人とは結婚したくない。」
「…ん?詩乃は直ぐに結婚したいの?」
「別に今直ぐに結婚したいわけでは…。」
俯いてもごもごしている。
自分から結婚の話題をふったことが恥ずかしいのだろうか??
「一真さん、私に何か隠していることは無い??」
「…!?」
不意を突かれ、つい、驚きが表情に出てしまったと思う。
まさか、吉川に言われて色々調べていることに気づいたのだろうか??
不正の件はまだ松山に口止めをされているので話す訳にはいかなかった。
何度も浮気をされてきた詩乃はきっと嘘に敏感だ。
ここで濁すのは良くないと判断した。
「隠し事か…。何を気にしてる?同じ会社に勤めいていて、俺の方が立場が上である以上、機密事項は話すことができない。」
「そう…。」
「納得してない表情だな。俺はお前に隠し事はするつもりはない。聞かれたらなんでも答えるぞ。」
「そうよね。一真さんはそう言う人よね!」
よく分からないが、正しい回答を出せた様で詩乃の機嫌は良くなった。
「それより詩乃。俺、詩乃ともっとくっつきたいって言ったんだけど?」
「きゃっ!」
強引に引き寄せて抱きしめた。
「詩乃はいつもいい匂いがする。」
「えっ、やだぁ、お風呂まだなんだから嗅がないで!!」
「それはできないな…。俺、詩乃の匂い好きだから。」
嫌がらる詩乃を押さえつけ身体中の匂いを嗅ぎながらキスをした。