微妙にHではない恋愛@異文化交流物語・魔法の恋の行方シリーズ7・アラゴンとアクア
が、アラゴンが続けて入ると、
静寂が戻り、緊張感の空気が流れた。

バンッ
アラゴンが大見えを切るように、
ぐるりとにらみをかまして、
大鎌の柄を、床に打ち付けた。

「今日の授業は、このアクア先生がやる。
お前たち、居眠りしたら、その首をかっ切るぞ」

「やれ」
アラゴンはアクアを一瞥(いちべつ)すると、
階段を上がり、一番上の椅子に、どすっと座った。

「それでは・・みなさん、講義を始めます」
アクアの声は音楽のように、美しく流れる。

生徒たちのペンを走らせる音が、伴奏だ。
それは耳に心地よく響き、
アラゴンは、腕組みをしたまま熟睡していた。

「アラゴン先生・・・?」
アラゴンは、目を薄く開けた。
「授業が終わりましたが、
解散してよろしいでしょうか?」

「ううううう・・・ふぁーー」
アラゴンは手をあげて、大きく伸びをした。

「よしっ、解散!」
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