微妙にHではない恋愛@異文化交流物語・魔法の恋の行方シリーズ7・アラゴンとアクア
一方、アラゴンは山の頂上で、
生徒たちの点呼確認をしていた。

息も絶え絶えに来た、太っちょ魔族の学生の背中を、鎌の柄でどつくと、
「お前が最後だな、急げ!!」

さて・・
アラゴンは山頂から、周囲を見回した。
アクアが、しんがりについてくるはずなのだが・・・その姿が見えない。
「まったく、あいつ、迷子になったか?」

昨日、ルート確認をしたはずだが。
「風に流されたか?」

心配になったアラゴンは、翼を広げて、猛スピードで引き返した。

途中で突風が吹き上げ、体を揺らした。
風に流されたなら・・・
羽にパワーがなければ、川下の方に行くだろう。

そう読んで、
アラゴンは、正規ルートからはずれ、低空飛行で川下に沿って飛んで行く。
この川の先は、大きな滝になる。
そこからは獣人国のテリトリーだ。

「アクア!!」
河原で膝を抱え、座っている小さな姿が見えた。

「大丈夫か・・!怪我は?」
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