微妙にHではない恋愛@異文化交流物語・魔法の恋の行方シリーズ7・アラゴンとアクア
アラゴンが急降下で、河原に着地すると、風圧でアクアの髪が乱れた。

アクアは半泣きで、立ち上がろうとしたが、駄目だった。

「すみません。風で流されて、
羽がボロボロになってしまって」

アラゴンは、アクアの背中の薄い羽を見た。
「この羽では・・無理だ。
飛べないだろうが」

そう言って、
アラゴンは、切り立った崖を見上げた。
「俺におぶされ、早く!!」

「でも・・もう少し休めば・・」
アクアは遠慮している。
「さっさとしろ。陽が落ちると危険だ。
この辺はたちの悪い魔族も、出るからな」

アラゴンは背中を向けて、しゃがんだので、アクアは、そっとその首に手を回した。

「つかまってろよ。
でないと、振り落とされるからな」

バサッ
アクアをおぶって、アラゴンは翼を広げた。

「きゃぁ・・」
強い風圧で、アクアは顔を伏せて目を閉じ、
アラゴンの肩に、指に力を入れてつかまった。
< 46 / 61 >

この作品をシェア

pagetop