微妙にHではない恋愛@異文化交流物語・魔法の恋の行方シリーズ7・アラゴンとアクア
「膝に乗せて、ベッドで一緒に・・・寝たのは・・・先生だったのですか?」
アクアは口を手で押さえて、
息絶え絶えに・・・言った。

アラゴンも赤くなっていたが、
その顔を見せたくなくて、ぶっきらぼうに

「まぁ、あんたは、サキュバスじゃないからな。
なり行きで仕方がないとは思うが・・
ただ、ベッドでも、何もなかった。何もしていない・・・」

アラゴンの声は言い訳っぽく、そして弱くなった。
「俺が勝手に入ったわけじゃない。
アンタが、ベッドに連れていったし・・それに・・」

寝相が悪くて、布団をかけた、
とは・・・言えなかった。

アラゴンはうなだれて、
ふぅーーーと息を吐いた。

「とにかく、アンタがいなかったら、俺はおぼれ死んでいた。
改めて礼を言いたい」

アクアも、頭を垂れて言った。
「私も・・・アラゴン先生が捜しに来てくれなかったら・・
どうなっていたかわかりません。
私こそ、お礼を言わなくてはならない・・と思っています」

アラゴンは、ため息をついた。
「お互い様だから・・・」
そう言いながら、

ピンクのリボンを首からほどき、
もう、あの子猫になることはないだろうと考えていた。

あの、ふたりだけの甘い、
砂糖菓子のような時間は・・・・
溶けてしまったのだ。

アラゴンは決意したように、
顔を上げた。

「その、アンタに見せたいものがあるんだ。
もう一度、俺の背中に乗れよ。
アンタのその羽じゃあ、長距離は無理だし・・
そもそもスピードが、でないし」

アクアは、困惑気にアラゴンを見た。
「グレインの事だ。
グレインは俺の伯父さんなんだ」

アクアは両手で口を押えた。
「グレイン様・・・」
アクアはおずおずと、その背中に乗ると、
アラゴンは、大きな翼音を立てて、谷を滑空しはじめた。
< 50 / 61 >

この作品をシェア

pagetop