私が恋した10人の男たち
ある日の授業中の時のこと。
「先生ー!!この席だと黒板見えません!」
と、いきなり航介が言った。
航介はちょっとおバカで元気でクラスのムードメーカー的な存在。
性格も芸人みたいに面白い人。
だから同級生や先輩、先生からも
そのお茶目さがけっこー好かれていた。
よく授業中にも面白い質問をしたり、
急に突拍子も無いこと言ったりする。
この日も自分の席から絶対に見えてるであろう黒板なのにも関わらず
またそんな変な事を言い出した。
航介は背が180cmある。
かなり高身長な方だ。
視力だって両目とも良い。
それに航介の席の列には
そんな身長がずば抜けて高い人は他にいない。
なのに急にどうした?
てか入学してから
今までずっとその席座ってたのに急にどうした?
「なんだー吉田?じゃあ前の空いてる席こい」
ツッコミどころあったでしょうに面倒くさいからってもう先生は突っ込まない。
こーゆー謎の発言は日常茶飯事なのだ彼は。
この日は授業をサボってる人がいたみたいで
たまたま空いてる席が3つほどあった。
その中でたまたま私の隣も空いていた。
「はーい!じゃあ前行きまーす!!」
自分の席を立つ航介の嬉しそうな声と
周りからクスクスという笑い声。
移動するだけで騒がしいやつだな。
そんな奴の行動を私は特に気にせず
持ってきたマンガ本を読んでいた←
すると
「隣、お邪魔しまーーーす!」
なぜか私の隣に航介は座ってきた。
(・・)え
私の席は前の方の席じゃ無くむしろ真ん中辺り。
この位置よりも前の方に空いてる席が2つもあるのに航介は私の隣に移動してきた。
クラス中が
「おい!お前マミの隣座りたかっただけだろ」
「航介マジウケるw」
「彼女の隣空いてたからだろ!」
と、冷やかしてくる。
「授業中だぞ吉田ー
イチャイチャは帰ってからにしろー」
と、先生。
いやなんで先生まで知ってるのw
そんな周りの声を航介は笑いながら
「へへっ!マミの隣〜!」
嬉しそうに私を見ながらニコニコしていた。
え、フツーに邪魔なんだけど(・・)