死神キューピッド
「お前を見つけるのにも、ちょっと手間取って。それで、コンビニ店員に八つ当たりして、余計なこと口にして成仏させてもらえなくなった。で、ペナルティ与えられてもどってきた」


「ペナルティって?」


虹太がしばらく黙りこむ。


そんな虹太を見つめているうちに、心のなかでゆっくりと気持ちが固まっていく。


言いにくそうに、辛そうに、虹太が喉を鳴らす。


「……俺のペナルティは、……お前が死んでいくところを、なすすべもなく見届けること」


えっと、それはつまり。


「私が死ぬまで一緒にいてくれるってこと?」


言いながら、ふわっと心が浮き上がる。


暗闇にさしこむ一筋の光って、このことだ。


人生、そんなに捨てたもんじゃない。


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