死神キューピッド
これ以上なく優しくて、不安定に荒々しくて、どうにもならないお互いの熱情を発露させて、温めあった。


朦朧とした意識のなか、深い呼吸と一緒に、本音が落ちる。


「赤ちゃん、……できたらいいのにね」


「それ、本気で言ってる?」


虹太が私の瞳をのぞきこむ。


「うん、ものすごく本気だよ」


「幽霊の俺との子供だぞ。子供が幽霊だったらどうするんだよ。半分幽霊とか、さすがに可哀相だろ」


「きっと私よりだよ。だって、私、生きてるもん」


「それ、幽霊の俺に言っちゃう?」


「うん、ごめん」

いいながら、虹太と視線を絡めて、笑い合う。


だって、虹太がいてくれるなら、生きてるとか、死んでるとか、もー、どうでもいいの。


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