死神キューピッド
だって、ここに虹太はいるのに。
しめった体温だって甘い香りだって、生きていた頃の虹太のまま、ここにいるのに。
「人間はさ、自分の見たいものしか見ようとしないんだって。だから柚の俺に対する強烈な思いが、俺を存在させてくれてんのかなって思う」
「つまりは妄想ってこと?」
「んー、妄想とは違うだろ。俺は、ここにいるんだから。つまりさ、お前の執念というか、俺に対する想いが尋常じゃないとしか思えない」
「今、ものすっごく自分を褒めてあげたい」
きっと、私の鼻の穴、とんでもなく膨らんでると思う。
「得意げにすんなよ。俺はけっこう複雑なんだから」
切なげに瞳を伏せる虹太の頬っぺたを両手ではさんで、その唇をふさぐ。
そっと唇を離して、虹太を見据える。
「虹太は、もう、向こうの世界に行きたい? 成仏したい?」
しめった体温だって甘い香りだって、生きていた頃の虹太のまま、ここにいるのに。
「人間はさ、自分の見たいものしか見ようとしないんだって。だから柚の俺に対する強烈な思いが、俺を存在させてくれてんのかなって思う」
「つまりは妄想ってこと?」
「んー、妄想とは違うだろ。俺は、ここにいるんだから。つまりさ、お前の執念というか、俺に対する想いが尋常じゃないとしか思えない」
「今、ものすっごく自分を褒めてあげたい」
きっと、私の鼻の穴、とんでもなく膨らんでると思う。
「得意げにすんなよ。俺はけっこう複雑なんだから」
切なげに瞳を伏せる虹太の頬っぺたを両手ではさんで、その唇をふさぐ。
そっと唇を離して、虹太を見据える。
「虹太は、もう、向こうの世界に行きたい? 成仏したい?」