モフぴよ精霊と領地でのんびり暮らすので、嫌われ公爵令嬢は冷徹王太子と婚約破棄したい
ユリアンは戸惑いながらもベアトリスからハンカチを受け取り、顔を拭く。傷の血は止まっていたようで、拭き取るとそれ以上滲むことはなかった。
ベアトリスはいったん布を受け取り、綺麗に洗うと再びユリアンに渡す。
「どうぞお使いください」
ユリアンが受け取ったのを見てから、ゆっくり辺りを見回した。
今晩野宿するのなら、少しでもユリアンが休みやすいように環境を整えなくてはならない。足手まといで迷惑をかけ通しなのだ。せめて少しでも役に立ちたい。
(よし! がんばるわよ!)
「あの辺りで休みますか?」
ベアトリスはすばやく周囲を見回してから大きな木の下を指さした。雨が降っても立派な枝葉が傘の役目を果たしてくれそうだし、見通しがいいのでなにかあったらすぐに対応出来る。しかも地面が比較的平らで休みやすそうだ。
「そうだな」
ユリアンも適当だと思ったようだが、ふと眉をしかめる。
「気温が下がりそうだ」
「そうですね」
このままでは魔獣に襲われるより前に凍死しそうだ。
ベアトリスはキョロキョロしてから、目あてのものを見つけて駆け出した。
「おい!」
ユリアンに呼びかけられたが止まらず、視界に入った石と枝をせっせと拾い集める。
両手にかかえる量になると一度ユリアンのもとに戻った。
「……なにをしているんだ?」
「ここに竈(かまど)を作ろうと思いまして」
「竈?」
ベアトリスはいったん布を受け取り、綺麗に洗うと再びユリアンに渡す。
「どうぞお使いください」
ユリアンが受け取ったのを見てから、ゆっくり辺りを見回した。
今晩野宿するのなら、少しでもユリアンが休みやすいように環境を整えなくてはならない。足手まといで迷惑をかけ通しなのだ。せめて少しでも役に立ちたい。
(よし! がんばるわよ!)
「あの辺りで休みますか?」
ベアトリスはすばやく周囲を見回してから大きな木の下を指さした。雨が降っても立派な枝葉が傘の役目を果たしてくれそうだし、見通しがいいのでなにかあったらすぐに対応出来る。しかも地面が比較的平らで休みやすそうだ。
「そうだな」
ユリアンも適当だと思ったようだが、ふと眉をしかめる。
「気温が下がりそうだ」
「そうですね」
このままでは魔獣に襲われるより前に凍死しそうだ。
ベアトリスはキョロキョロしてから、目あてのものを見つけて駆け出した。
「おい!」
ユリアンに呼びかけられたが止まらず、視界に入った石と枝をせっせと拾い集める。
両手にかかえる量になると一度ユリアンのもとに戻った。
「……なにをしているんだ?」
「ここに竈(かまど)を作ろうと思いまして」
「竈?」