敵国王子の溺愛はイケメン四精霊が許さない!~加護持ち側妃は過保護に甘やかされています~
取り付く島もない冷ややかな拒絶にイベンヌ様は憤ったが、私は密かに胸をときめかせた。
「まぁ! そちらの方は妻なんて名ばかり、到底お兄様の妃に相応しくない敗戦国の虜囚でしょうに。それより、じきに後半のダンスが始まりますから一曲だけお付き合い……きゃぁっ!」
言葉の途中で殿下に腕を払われ、イベンヌ様は後ろにたたらを踏んだ。体勢を崩しながらも、彼女は殿下の腕を意地でも離そうとしない。
その様子には執念すら感じるが、それを見下ろす殿下の目は凍えるように冷たい。穏やかな殿下しか知らない私は半信半疑だったけれど、彼が『氷の王太子』と呼ばれる所以が嫌でもわかった。彼が発する凄まじい冷気にあてられて身が縮んだ。
「お兄様、なにをなさるの!? ひどいわっ!」
イベンヌ様は興奮し、甲高く叫ぶ。
すぐに腕を離し、謝罪しなければ大変なことになる。周囲が兢々と息をのむ中、昂る彼女だけが殿下の怒りに気づかない。
「黙れ。エミリアへの侮辱、許さんぞ」
「まぁ! そちらの方は妻なんて名ばかり、到底お兄様の妃に相応しくない敗戦国の虜囚でしょうに。それより、じきに後半のダンスが始まりますから一曲だけお付き合い……きゃぁっ!」
言葉の途中で殿下に腕を払われ、イベンヌ様は後ろにたたらを踏んだ。体勢を崩しながらも、彼女は殿下の腕を意地でも離そうとしない。
その様子には執念すら感じるが、それを見下ろす殿下の目は凍えるように冷たい。穏やかな殿下しか知らない私は半信半疑だったけれど、彼が『氷の王太子』と呼ばれる所以が嫌でもわかった。彼が発する凄まじい冷気にあてられて身が縮んだ。
「お兄様、なにをなさるの!? ひどいわっ!」
イベンヌ様は興奮し、甲高く叫ぶ。
すぐに腕を離し、謝罪しなければ大変なことになる。周囲が兢々と息をのむ中、昂る彼女だけが殿下の怒りに気づかない。
「黙れ。エミリアへの侮辱、許さんぞ」