敵国王子の溺愛はイケメン四精霊が許さない!~加護持ち側妃は過保護に甘やかされています~
 ハウイットとしても苦渋の提案なのだろう。その表情は硬い。
「お前の言うようにひとつの手ではあるのだろう。だが、論外だ」
 きっぱりと言い切り、さらに続ける。
「俺はすぐにでもエミリアの憂いを取りさりたいのだ。俺が最初に牽制したせいで、彼女は二言目には『正妃様と殿下の仲を邪魔するような真似は絶対にしない』とこんなことばかり口にする。いずれ娶るであろう正妃の影がちらつくままでは、絶対に彼女の心は得られない。今の俺がエミリアに示せる最大限の誠意が正妃の座であり、それをなして初めて彼女と心を繋ぐためのスタートラインに立てるだろう」
「……ジーク様。今の発言、一見もっともらしく聞こえますし、思わずうなずきそうになりましたよ。ですが、そもそも最初に鎧姿で牽制したことを素直に謝罪すれば万事解決するのでは? エミリア様の性格上、騙していたからと激昂したりはなさらないと思いますよ。……呆れるかもしれませんが」
< 139 / 265 >

この作品をシェア

pagetop