敵国王子の溺愛はイケメン四精霊が許さない!~加護持ち側妃は過保護に甘やかされています~
「馬鹿を言え。呆れられるなど、それこそ駄目だ。そもそも俺が鎧姿で輿入れの旅に同行していたなど、今さらそんなみっともないことを言えるわけがないだろう」
 ハウイットが胡乱げに俺を見る。さらに、これ見よがしなため息までついてみせた。
「みっともない、ですか。その恰好つけでプライドの高いところ、王位継承者としてはいいのでしょう。ですが、女性の心を得るには邪魔だと思いますがね」
 乳兄弟のこの男がふたりきりの場所で明け透けなことを言うのは珍しいことではないし、普段ならそれにいちいち目くじらを立てることもない。しかし、今のやたらと上から目線の物言いには若干ムッとした。
 非常に癪ではあるが、こいつの訳知りの発言が正しいと、俺自身理性の部分でわかっているからだ。
「なんとでも言え。どれだけ持ち上げられようが、一枚皮を剥ぎ取れば俺とてひとりの男だ。陳腐なプライドだとわかっていても、愛する女の前では恰好をつけたいさ。……どうせお前は笑うだろうがな」
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